ファッションセンスの磨き方
風邪、だいぶよくなりました。
時々もののけ降臨の如し頭痛がやってくる以外は。
春分を過ぎて、洋服の整理をしていたところ、出てきた息子5歳のトレーナー2枚に想いを馳せる。
子どもの好みには口出ししないようにしている。
子どもの服は敢えて渋い色で、シンプルなデザインで、少し小さめサイズだと「子ども」が引き立つという勝手な持論があるのだけど、うちでは机上の空論でしかない。
娘8歳は物心ついた頃には私の選ぶ服は気に入らなくなり、今に至るまで自分wayを貫いている。
気に入った服や帽子やアクセサリーを全部身につけて、よく言えばグランジ、どうみてもダンボールにお住まいですか?みたいな時もあった。
かといえば一年中、ノースリーブのワンピースしか着ない時もあったり、黒づくめのフリフリ、ゴスロリ時代もあったり。
小学校に通うようになり、無難なおしゃれにまとめているようだけど、縞々と ×水玉といった楳図かずお×草間彌生のせめぎ合い的組合せもあり、たまに楽しめる。
息子5歳は、恐竜、動物、ドラゴンボール、おやつで構成されており、服は恐竜か動物が書いてあればご機嫌。
中でもとりわけ気に入っていた2枚のトレーナーが「kero kero club」と表記されたカエル達が楽しげな絵柄のものと「ANIMAL BUS bubbu!!!」と表記された動物達がスクールバスに乗っている絵柄のもの。
多分、表記だけでご想像いただけると思いますが、、、ダサい。
でもまぁ、本人気に入っているし、普段は何も言いますまい。
ただおしゃれスポットに出かける時は
「kero kero club」と「ANIMAL BUS」以外のものにして欲しい‼︎
せーめーてー「ANIMAL BUS」の方にしてもらえたら。
靴もニューバランスをさらっと玄関に出しておくが、スルーしてなんとかジャー(戦隊モノ)の靴を颯爽とはきこなす。
おしゃれしていこうか、と声をかけると星型のサングラスとマスクが加わり、ドヤ顔で待ってるので敢えて言わないでおく。
息子5歳は普段「オラ、虫の図鑑がみたいでのぅー」という口調で話す。
「kero kero club」でその口調だと、完全にど田舎のオラである。
ど田舎のオラであることは事実だし、彼はそんな枕詞はどうでもいいと思っている。
ど田舎のオラであっても、垂乳根のオラであってもオラはオラ。
完全に私の見栄で、ワクワク心を奪われるのは彼にとって甚だ迷惑だろう。
以降、おしゃれスポット対策は辞めた。
アドバイスはするけど口出しはしない。
ちょっと飛んじゃってる方が面白い。
しかし、冬あたりから息子のファッションが無難にまとまってきた。
嬉しいような、つまらないような。
しかも例の二枚のトレーナーに袖を通さなくなったので「これ、どうする?」と聞くと、鼻で笑い「オラ、そういうのはちょっと・・・ さんちゃんにでもあげて」
ダサいと認識しちゃったらしい。
どうやら姉にコーディネート講座を受けたらしい。
若いうちは講座は受けるもんじゃないね。
つい数日前、息子、全身黒。
ピタッとしたタートルネックに、更にピタッとしたスパッツ。
熊川哲也さん?
まだ楽しめそう。
ファッションは生き方。
イヴ・サン=ローラン