十月の兎

徒然なるままの日記

ファッションセンスの磨き方

風邪、だいぶよくなりました。

時々もののけ降臨の如し頭痛がやってくる以外は。

 

春分を過ぎて、洋服の整理をしていたところ、出てきた息子5歳のトレーナー2枚に想いを馳せる。

 

子どもの好みには口出ししないようにしている。

子どもの服は敢えて渋い色で、シンプルなデザインで、少し小さめサイズだと「子ども」が引き立つという勝手な持論があるのだけど、うちでは机上の空論でしかない。

 

娘8歳は物心ついた頃には私の選ぶ服は気に入らなくなり、今に至るまで自分wayを貫いている。

気に入った服や帽子やアクセサリーを全部身につけて、よく言えばグランジ、どうみてもダンボールにお住まいですか?みたいな時もあった。

かといえば一年中、ノースリーブのワンピースしか着ない時もあったり、黒づくめのフリフリ、ゴスロリ時代もあったり。

小学校に通うようになり、無難なおしゃれにまとめているようだけど、縞々と ×水玉といった楳図かずお×草間彌生のせめぎ合い的組合せもあり、たまに楽しめる。

 

息子5歳は、恐竜、動物、ドラゴンボール、おやつで構成されており、服は恐竜か動物が書いてあればご機嫌。

中でもとりわけ気に入っていた2枚のトレーナーが「kero kero club」と表記されたカエル達が楽しげな絵柄のものと「ANIMAL BUS  bubbu!!!」と表記された動物達がスクールバスに乗っている絵柄のもの。

多分、表記だけでご想像いただけると思いますが、、、ダサい。

でもまぁ、本人気に入っているし、普段は何も言いますまい。

ただおしゃれスポットに出かける時は

「kero kero club」と「ANIMAL BUS」以外のものにして欲しい‼︎

せーめーてー「ANIMAL  BUS」の方にしてもらえたら。

靴もニューバランスをさらっと玄関に出しておくが、スルーしてなんとかジャー(戦隊モノ)の靴を颯爽とはきこなす。

おしゃれしていこうか、と声をかけると星型のサングラスとマスクが加わり、ドヤ顔で待ってるので敢えて言わないでおく。

 

息子5歳は普段「オラ、虫の図鑑がみたいでのぅー」という口調で話す。

「kero kero club」でその口調だと、完全にど田舎のオラである。

ど田舎のオラであることは事実だし、彼はそんな枕詞はどうでもいいと思っている。

ど田舎のオラであっても、垂乳根のオラであってもオラはオラ。

完全に私の見栄で、ワクワク心を奪われるのは彼にとって甚だ迷惑だろう。

以降、おしゃれスポット対策は辞めた。

アドバイスはするけど口出しはしない。

ちょっと飛んじゃってる方が面白い。

 

しかし、冬あたりから息子のファッションが無難にまとまってきた。

嬉しいような、つまらないような。

しかも例の二枚のトレーナーに袖を通さなくなったので「これ、どうする?」と聞くと、鼻で笑い「オラ、そういうのはちょっと・・・ さんちゃんにでもあげて」

ダサいと認識しちゃったらしい。

どうやら姉にコーディネート講座を受けたらしい。

 若いうちは講座は受けるもんじゃないね。

 

つい数日前、息子、全身黒。

ピタッとしたタートルネックに、更にピタッとしたスパッツ。

熊川哲也さん?

まだ楽しめそう。

 

 

ファッションは生き方。

イヴ・サン=ローラン